獨協大学学友会とは何か?

 獨協大学学友会とは、獨協大学建学の祖・天野貞祐の掲げた「大学は学問を通じての人間形成の場である」という理念のもと、「人間形成」の完ぺきを期するために獨協大学が設ける教育機構(教育共同体)です。単なる部や同好会、サークル等の集合体や他大学における学生自治会とは異なり、この要素は、正課教育の中で得られる知識を補完する「もう一つの学びの場」として本学に置かれているものです。
 本学学生は、日夜講義や自主学習を通し、各々の学生たちが目指す明日、目指す社会に相応しい人間となるべく、勉学に打ち込んでいます。しかし、座学のなかで得られた知識は学生個人にとって経験の伴わないものであり、思考作業をするにあたっての材料を得ただけの状態です。言うなれば、ただ「知っている」という域を出ないものでしょう。そういった「知っている」に留まった状態にある座学の中で得た知識を、どのように思考作業に落とし込み、活用していくのかを学友会活動の中で実践・実行していくことにより「知っている」から「できる」にしていく。「知識」を各々の「能力」へと繋げていく。これが「もう一つの学びの場」という言葉が示す学友会の在り方です。

 では、何故その実践をわざわざこの獨協大学内で行わなければならないのでしょうか?本文末に挙げる「獨協大学学友会会則」の前文にも、「得がたい」知識、経験などを補足するものとして学友会が位置付けられています。ただ、「創立当初の五十余年前ならばいざ知らず、今の時代、実践や得がたい経験を得るなんてことは他の場所でもできるのではないか?」と御思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに、一理あります。しかし、それでも学友会は実践の場に相応しいのです。  

 学友会の役員として、また一団体の部員として過ごしていて、気付いたことがあります。学友会は、勿論外部との積極的な関わりを奨励しています。が、一方で、「獨協大学」というある種の箱庭の中に各々が息づくようなつくりになっています。(細かな説明は割愛しますが)。それは、外的な利害関係や不規則性は少しばかり捨象し、学生がよりよく学んでいくために必要なピースは適度に拡充することで、ある種の実験場・訓練所としての最適化された環境―疑似的な社会(小さな社会のモデルケース)を構築しているということです。現実の社会では、自分が得た知識を実際の行動に移せるようになるまでには多少の時間がかかってしまいます。営利や契約等、行動に対する制約が多いからです。だから、自分の社会的地位にその力がつくまでは実践をし難い。しかし疑似社会としての学友会の中でなら、学生は、規律の中でならどこまでも挑むことができます。疑似的とはいえ、社会の中で挑戦していくのですから、勿論相応の責任は伴いますが、それもまた醍醐味です。責任を伴いながらも各人の思うとおりに挑戦し、実践していく。それが許される環境こそが、獨協大学学友会なのです。

 最後に、学友会の大きな特色を一つ挙げ、学友会紹介の結びとしましょう。私は最初に、「教育共同体」といい、先ほどは「それが許される環境」といいました。共同体の構成員は誰であり、そして学生に「許す」のは誰なのでしょうか?この問いに対する答えが、本学学友会の最大の魅力なのです。次の項では「会則」前文を紹介しますが、ここにある通り、学友会とは学部生の集合体ではありません。学友会の中には、教員・職員が含まれています。学生と教職員とが共に人間形成の完ぺきを志向する、それこそが学友会の真の姿であります。故に、ここを「教育共同体」と呼ぶのです。
 他大学の学生自治会のようなものでは、学生と教職員の間に距離があり、学生の挑戦が認められないことも少なくないようです。しかし獨協大学では、学生が主体的に、かつ規律と節度を重んじる限りは、教職員が大いにこれを応援し、ときには目的実現に向け共に歩を進めてくれることさえあります。その象徴的な例として、学友会本部室の隣には「学友会総務部長室事務課」という大学の部署の事務室があり、なんと内扉を通じてつながっています。さらには専任教授より選ばれた学友会総務部長・文化部長・体育部長の三名が置かれ、日々学友会の充実のために心を砕いてくださっています。また、学友会会長でもある学長先生も大事な行事には必ずご臨席くださいます。このようにして、全学を挙げて大学とそこで行われる人間形成の充実を図るのが、獨協大学学友会の最大にして最高の特色であります。本学内外に関わらず、一人でも多くのかたがこの趣旨に賛同し、何かしらのかたちでこの理想実現のために参画してくれることを切に願い、学友会の紹介とさせていただきます。

平成29年4月吉日
第53期学友会本部
委員長 佐々木瑞生
 

「獨協大学学友会会則」前文

 本学では正課教育では得がたいような知識、経験、技術、体力の発達を課外活動によって補足して、人間形成の完ぺきを期するために大学教育の一環として「獨協大学学友会」が設けられている。
 学長が会長となり、学生全員がその会員となる根拠がここにある。
 本学学友会の活動は文化会、体育会、愛好会に分かれ、各部門にそれぞれ各種の部、同好会、愛好会所属団体が設けられている。
 学生は本学学友会の主旨にしたがって、各自自己の最も適する部、同好会、愛好会所属団体を選んで一人残らずいずれかの部、同好会、愛好会所属団体に参加することが望ましい。
  本学学友会の活動は課外活動としての特質を活かすために、学生の自主と自治とが十分に尊重されるとともに本学の大学教育の一環としての教育活動であるから教員の指導、助言から遊離するものであってはならない。

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